食品偽装のことなど2007年11月18日 08時34分08秒

食品の産地偽装のことで世間が騒いでいるが、これは国民も悪いという気がする。
日本人のブランド志向は、景気がよくなるとなおさらに強くなって、高級品ばかりに目がいく感じである。
町でよく見かける、ダークブラウンの鞄の、最大のマーケットは日本だとか。
それと外国産地の野菜や果物でも、日本向けは形や色がそろっていなければいけないとか。
形の悪いのは捨ててしまう、という外国の農家の人の嘆きを聞いたことがあるが、形を整えようとすれば農薬を大量にまかなければいけない。
結局は日本は自分で自分の首を絞めている感じである。

今回の次々出てくる産地偽装は、その象徴的なことで、おいしく食べられればどこだっていいと思うのだが、○○産でないと卸させてくれないとなると、「味が同じなら産地を偽ってもわからないだろう、でないと買ってもらえない」となる。
私などは味が同じなら産地はどうでもいいのだが、そうでない人の方が多いのを今回実感した。

確かに、ブランドものはひと味違う工夫や仕上げをして客に満足を与えていることは否めないが、それ一辺倒ということが今回の事件につながっている。

しかしこのまま行けば日本は世界から馬鹿にされる。
以前アメリカにいった折に日本で売られているブランドのTシャツをデパートで見たら、同じメーカーのものが日本で売っているものより生地も厚く縫製もしっかりしている。値段も安かった。
ということは、有名ブランドの看板をつければB級品でも、日本でなら高く売れるということになる。
要するに見くびられているわけである。

食品の偽装に気をとられている間に、国家的、組織的な偽装を見逃すおそれがある。それの方が怖い。これまでも都合の悪いことは日本国民には隠し続けてきたからね。