整備士不足2016年12月13日 18時09分07秒

ネットの記事を見ていると、「整備士の不足が深刻化している」ということが書かれていました。

自動車整備士とは、いうまでもなく車をメンテナンスする技能を持つ国家資格保有者のことをいい、私も一応持っています。

ここ5年は、整備士数は34万人強とほぼ横ばいで推移しているそうですが、町の整備工場を見ても、高齢の方が多いですね。

記事でも、「問題なのは次代の担い手がいないことだ。新たに整備士資格を取得した人数は2014年に約2万9000人。08年と比べて3割も激減している。整備士全体の高齢化も急速に進んでいる。「整備士へのメーンルートである整備専門学校でも、若者の入学者が激減しており、ディーラーは採用に苦戦している」(今西朗夫・日産・自動車大学校学長)と打ち明ける」と書いていました。
私が整備をはじめた頃、エンジンをオーバーホールして再び組み上げうまくかかったときの感動は今も忘れません。初めてオーバーホールしたエンジンは、トヨタパブリカ700の水平対向2気筒でした。

ところが今はそういう作業はあまりなくなっていますね。
クレームやリコールも単にプログラムの書き換えで対応できるものが多くなってきました。
修理の方法が高度化してきて、先進技術が搭載された車の修理には、高度な診断をできる故障診断機が必要で、それが高額の設備投資を伴い、それを使いこなすにも一定のスキルが要るようになってきました。

私も今のエンジンはいじれません。

電気自動車であればシンプルなので何とかいじれますけれど、今度はVCUやBMSとかのモーター駆動をコントロールするための電気的な知識が必要となり、かなり勉強が必要です。

整備士を志す若年層が減っている理由の一つは、過酷な労働環境と賃金の低さがあるようです。

あるメーカー関係者は、国の資金面での援助が少ないことを認めた上で、「結局、魅力ある車で『若者の車離れ』を止めて、整備士に憧れる人材を増やすしかない」と諦め顔といいます。

「整備士不足は自動車の安全性に関わる問題であるだけに、行政や業界の無為無策は致命的な事故につながりかねない」、とその記事は結んでいましたが、まさにそのとおりで、いくらいい車を作ってもそれをサポートする人材がなければ空洞化するでしょうね。

整備士だけではなく、伝統工芸や工事現場で働く人も少なくなっているとか、労働力の面でも日本はどうなるのか心配です。
鈴鹿サーキット

鈴鹿サーキット

写真は1968年鈴鹿サーキットです。
知っている人が出たのでピットでレースを見ました。

車好きばかりが集まっていました。
懐かしいです。