田植えがはじまっている ― 2021年05月29日 22時18分00秒
今朝は20度を超していた。
昨日山歩きをしたので、少し足が痛い。
家でいろいろ用事をしていて結局歩きにも行かなかった。
鞭もまた泥まみれなり田掻牛
とは、若井新一さんの句であるが、里山ではそろそろ田植えの準備が始まっている。畑仕事はいやというほどやらされたが、田んぼはなかったので、やったことがない。
一度牛を操ってみたかったけどね。
写真は1973年5月のもので、多分十津川だと思う。
今は牛などめったに見ないが、当時は牛による田掻きが一般的であった。
最近はトラクターが幅をきかせているが、牛での田掻きはいかにも田植え前だ、という感じがする。
これもいつの間にか消えてしまった光景。
熊野には、この時期「田掻き」というスポーツがあった。
田掻きというのは、こうした牛の競争のことである。
以前職場の先輩が、
「おい、田掻きってしっているか?」と聞いてきたことを思い出す。
きっと楽しい思い出があったのだと思う。
古座川筋では、田掻きは村々の一大イベントであったからだ。
司馬遼太郎さんが、
「ともかく昭和期というのは若衆組や田掻きだけではなく日本の多くの遺俗を容赦なくほろぼしてしまったという点でも、おそろしいほどの画時代性を持っている」
と「街道を行く」の「熊野・古座街道」で書いている。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://kikuo.asablo.jp/blog/2021/05/29/9382589/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。