野尻湖のことなど2016年10月18日 22時17分08秒

大阪街角
毎日新聞のWEBページで見ましたが、野尻湖が、コイ科の外来淡水魚「ソウギョ」による食害を防ぎ水草を復元しようと、野尻湖漁業協同組合がソウギョを捕獲した人に1匹1万円の謝礼を支払っているそうです。

もともとが、1970年代後半、釣り船のスクリューに絡む水草を除去しようと漁協が約5000匹を放流したといいます。

効果が出すぎて水草が死に絶え、ワカサギ漁に壊滅的な被害が出たため、漁協は駆除に方針転換したということですが、まず駆除は無理でしょうね。

捕獲したソウギョを博物館に持ち込んで証明書をもらい、漁協に届ければ謝礼を受け取れそうです。

地元住民の反応は冷ややかで、「同じ外来魚のブラックバスを放っておくのは都合が良すぎる」と批判するひともいるそうです。

90年代に湖内で初めて生息が確認された肉食のブラックバスは2007年時点で約1万匹(博物館調査)まで増え、モエビなど水生生物を死滅させたということです。

しかし、バス釣り客は年2万8000人に達し、観光資源にもなっていて、ソウギョが食べる水草はブラックバスの稚魚の生育に必要なことから、「漁協にとっての自然保護とは『バス釣りに適した環境の維持』では」と推測しています。

なんとなく日本の今の縮図みたいな感じです。

短絡的に、たくさん収入を得ようとして、行き当たりばったりの取り組みをした結果がこの有様ですね。

そして私が気になるのはバスがオオクチバスではなく、コクチバスということでこの放流の方が生態系に与える影響が大きいと思います。
ソウギョが水草を食べ尽くし、コクチバスが他の魚やエビを食べ尽くし、水草がなくなり湖が汚れワカサギが少なくなれば、野尻湖は単なる水瓶になってしまいます。

ブラックバスは私も釣りますが、本当は日本の川や湖に古くからあるマス科の魚を釣りたいです。
野尻湖はきれいな水で有名な湖で、ヒメマスがあり昔はきっとたくさん釣れたと思います。

外来種ももう駆除は不可能なのでこれからは知恵を出し合い、湖の透明度が確保されこれ以上生態系を壊さないよう、全てが共存できるようにしてほしいです。

そしてそれらの取り組みの答えは30年後に出ると思います。
最近の日本はその30年が待てないのです。

野尻湖のある信濃町は小林一茶の生まれ故郷で、黒姫山にはC・W・ニコルさんが住んでいます。
そんないいところをこれ以上壊してほしくないですね。

写真は駅までの道にあったお店で、何となくよかったのでカシャ!