電車の中で2011年12月21日 22時59分17秒

天王寺
少し遅れての出社。
電車でのお話。
幸いにも出発して3駅くらいで座れました。
前の席にかなりお年を召した方、二人。

家族の話などのあとに、
「昔は女の人が嫁入りするとき、柿の木を土産にした。自分が持ってきたら自由に食べられたからね」
「そうやね」
「この前その柿の木から落ちて下にあったブロックの鉄筋が尻に刺さった。治りが遅いと思ったら、ズボンの切れの端が肉の中に残っていた」
「そら痛かったやろ。そらそうと狸いるか?」
「おるおる」
「わしとこ狸がおるんで、えさをやりやる。狸は悪させんからな」
「悪いのはアライグマやね。スイカなど植えてもみんな食べられてしまう。うまいこと食べよる」

鳳に電車がくると
「わしゃここにあった日本アルミというとこへ徴用できたけど、工場についた日に守衛とけんかしてかえったった。うたてい守衛やった」
「わしは名古屋の三菱へ行って、それから兵隊に行った。そのとき一緒に寮に入っていた仲間はもうみんな死んで誰も残ってへん」

堺に来ると、
「わしの孫が家を建てたんやけど、お払いにここの方違神社へ参りに来た」
などなど、おもしろい話が次々と。

楽しい40分でした。

大滝ダムの水が入り出したので、紀ノ川の水が少なくなっているのも二人の会話ではじめて知りました。
一人の方は鼻の頭にけがをしてましたが、それは柿の木を剪定していて枝でついたとか。

とにかく90歳近いと思われるのですが、ともに元気でした。
いいですね。

写真は天王寺周辺の商店街です。
地下鉄の乗り継ぎの時にカシャ!

コメント

_ まりっぺ ― 2011年12月22日 20時52分21秒

なんだか粋ですね。そんなおばあちゃんは、憧れです。(笑)
私も、ご年配の方のなんでもない会話が、心に響きます。ふっと笑えるような話でも、なぜか涙が出そうになるので不思議です。

_ KIKUO ― 2011年12月24日 00時40分47秒

お年寄りの話はいいですね。

でも若いときはあまり気にしなかったのですが、歳を重ねていくと、自分よりもっと年上の人たちはもっとすごい歴史が経てきたのだと、思って尊敬してしまいます。

特に戦争を経験した人の体験談はすごいですね。

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